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賢くて優しい盲導犬の一生
こんにちは、下薗莉惠です。
先日、栃木県宇都宮市にある盲導犬センターに行ってきました。そこで今回は、そのときのレポートとともに、盲導犬の一生についてご紹介したいと思います。

お手伝いのため盲導犬センターへ

ただ抱きついているように見えますが、注射後の止血をしているところです。ちゃんとお手伝いもしてますよ(笑)
ある雨の日曜日、私は初めて盲導犬センターを訪れました。

目的は、日頃からお世話になっている山下眞理子獣医師(日本動物高度医療センター)のお手伝いです。山下獣医師は以前からボランティアで、訓練犬たちに狂犬病予防ワクチンを接種したり、フィラリア検査をしたりするためにセンターを訪れているのです。ワクチンやフィラリア予防薬なども、すべてご自身で負担されているんですよ。

盲導犬センターにいた約30頭ほどの訓練犬は、ほとんどが、ラブラドール・レトリーバーでした。賢くて穏やかなところが、盲導犬に向いているんでしょうね。1歳前後の子がほとんどなのですが、みんなしっかりしていて大人びて見えました。
訓練犬に狂犬病ワクチンを接種している山下獣医師。
訓練犬は生後2カ月まで母犬と暮らしますが、その後は一旦“パピーウォーカー”と呼ばれるボランティアの一般家庭で育てられます。ここで愛情をたくさん注がれることで、人間を深く信頼するワンちゃんへと成長していくのです。私がセンターを訪れた日は、パピーウォーカーの方々に向けた研修会があり、山下獣医師が講師として犬を飼う上での注意点などを指導されていました。パピーウォーカーの方たちは、ほとんどがセンターの近所に住む方たちなのですが、みなさん熱心に耳を傾けていました。

ペットとは違う一生を歩む盲導犬

家庭の一員として愛情に包まれて育った訓練犬は、1歳を過ぎると訓練センターに戻ってきます。そしていよいよ盲導犬になるための訓練がスタート。訓練というと厳しい印象がありますが、実際は遊びながら盲導犬に必要なことを覚えていくイメージです。

訓練を終えていくつかのテストをクリアすると、盲導犬としての新しい生活が始まります。目の不自由な方の道案内役として、歩行時に障害物を避けたり、段差や角を教えたり、安全に歩くためにサポートするのです。ただの道案内役というだけではなく、精神的な支えにもなるパートナーとしての役割も大きいようです。

盲導犬を引退した山下獣医師の愛犬、クリス。 すべてを包み込むようなやさしい瞳をしています。
盲導犬としての役割を全うしたワンちゃんは、10歳で引退のときを迎えます。
この後は、引退犬飼育ボランティアの家庭で引き取られ、愛情を注がれながらのんびりと余生を過ごします。山下獣医師の愛犬、クリスも引退犬なんですよ。引退犬はワンちゃんを飼える環境にある人なら、誰でも引き取りを希望することができます。
センターの方にお話を聞いていてうれしくなったのは、引退犬を希望される方がとても多いということ。順番待ちになることが少なくなく、山下獣医師は2年も待ったそうなんです。
日本はまだまだ盲導犬の数が少ないのですが、それだけ興味のある方がいるということは、普及のためにもよい傾向ですよね。

訓練センターにいた仔犬。この後パピーウォーカーのご家族の元に引き取られ、盲導犬としての一生を歩んでいきます。
今回は、ペットのお話とは違うものになりましたが、とても貴重な体験をさせていただいたので、ぜひ皆様にもお伝えしたいと思い、ご紹介させていただきました。

盲導犬はボランティアに支えられているというのが、現状です。国によるサポートシステムが、もっと充実するといいのですが…。1人が動く力はとても小さいものですが、人間のために活躍してくれる盲導犬がより快適に過ごせるように、少しでもお手伝いができるといいなぁと思いました。
2008.07.18 | 犬の一生
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