その“ミュージアム・ライティング”における代表的な照明手法が、鉛直面照明です。
鉛直面、つまり垂直な壁面に展示されたアートワークを人々が鑑賞しやすいように照射するテクニックなのですが、白い壁面にバグのない美しい光を照射するためには、それなりのこだわりが必要なのです。
実は、世界の“ミュージアム・ライティング”に欠かせない照明器具があります。
NYやスペインのビルバオにあるグッケンハイム美術館、パリのルーブル美術館など名だたる美術館、日本では東京芸術大学美術館、神奈川県立近代美術館葉山、せんだいメディアテーク・・・などで、ほぼ同じ照明機材が使われているのです。
今回は贅沢にもこの照明器具を使った書斎&アトリエ照明術についてお話しましょう。
メカいじり感覚で楽しむドイツの照明機器

ライトヘッドを取り替えることで、さまざまな場面の照明に適した配光特性を発揮する「Eclipse」のスポットライト。
エルコライティング株式会社(外部サイトへ)
その照明は「ERCO(エルコ)」というドイツの一流照明メーカーから出ている「Eclipse」というシリーズのスポットライトです。
「Eclipse」シリーズの特徴は、ライトヘッドを取り替えることで、細い針のような光から広範囲を均質に照らす光までを選択できる点にあります。
例えて言えば、一眼レフカメラのようなものです。レンズを、撮りたい景色に合わせて望遠レンズや接写レンズに替えるのと同じように、反射ミラーユニットを取り換えることで光の広がりを選択するのです。
この、合理性にかなったパーツを自らの手で選び、カスタマイズすることで、狙い通りのイメージを具現化するって感覚は、男にはたまらなく嬉しい行為なのです(女性のみなさま、スミマセン)。
自慢の一品に脚光をあてる!
オススメの使い方は、お気に入りのコレクションのライティング! これにつきますね。
例えば僕の場合、子どものころからミニカーにはかなりうるさいほうで、最近では、仕事で海外に行くと必ず日本では手に入らないミニカーを探して買ってくるのです。そういう、珍しい自慢の一品(自分にとっては)を見せびらかしたい(といっても自分にですけど・・・)ときは、ミニカーだから細い光で照らす。「ベリーナロー」と呼ばれる、照射する幅(照射角度)がわずか5度という反射ミラーを装着して繊細でクリアな光で射抜くのです。
だいたい150cm離れた天井付近から照射すると、テーブル上で25cmの光の円ができるイメージです。すると、そこだけがドラマティックに脚光を浴びて、まるでプライベートなモーターショーのようになります。これは他の照明器具にありがちな甘い光では表現できません。
反対に、カリフォルニアで手に入れたデッドストックのサーフィンボードだとか、パーツまで凝りに凝ったイタリア製のロードバイクなど、大きな一品を自慢するなら、照射する幅が30度に広がる「ワイド」な反射ミラーを装着して照らす。なかなか楽しいでしょう?
「Eclipse」シリーズが1台あると、こうした“ミュージアム・ライティング”を自宅で満喫できるわけです。専門的な照明機器なので相当お値段は張りますが、本物というのはそういうものでしょう。そして、だからこそ、手に入れたくなるのも男ゴコロの妙なところなのです。
“ミュージアム・ライティング”をもっと楽しむポイント
「フィルターワーク」で空間の七変化を楽しもう!
「Eclipse」シリーズのもうひとつの楽しみ方、「フィルターワーク」についてもご紹介しておきましょう。
この照明器具には、反射ミラーのヘッドにフィルターを取り付けることができるようになっています。フィルム状のカラーフィルターを円形に切り抜いて、それをフィルターホルダーに挟み反射ミラーのヘッドに取り付けます。
まるで、スパイ映画の主人公が銃にサイレンサーを注意深く取り付けるシーンのように緊張いたします。これにより、光に色を付けることができるのです。
例えば「ディープブルー」というフィルターを付ければ、空間に美しいネイビーの闇を生み出すことができるし、「フルCTブルー」を取り付けて白い天井を照らせばどこまでも澄み渡った青空が浮かび上がります。やり始めると、とにかくはまること間違いなしですよ。
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はじめてコメントさせていただきます。
書斎(DEN)は男の憧れですよね!
このお話を聞いて、僕の中の夢も膨らんだように思いますww
また、照明をカスタマイズできるっていうことに
魅力を感じますね!
東海林さんはご自身の書斎とかはお持ちなんですか?