たぶん、レンガや石造りの倉庫が並ぶ小樽運河や、新鮮なネタが自慢のお寿司の名店、あるいは文化財に指定されている数多くの歴史的建造物などではないでしょうか。
そのほかでも、小樽は、ガラス工芸が盛んな街としても有名なのですが、2月8日から2月15日まで「OTARUガラスの精を探そう展」が開催されました。
私は、地元の方々に招かれて、作家たちがつくったガラス工芸を光で演出し、作品の隠れた魅力を引き出そうという新しい試みの展覧会を行ったのです。小樽のガラス工芸作家の方々との、いわばコラボレーションともいえるこの展覧会を、今回はご紹介いたします。
小樽ガラス工芸の発展の立役者
ところで、なぜ小樽ではガラス工芸が盛んになったのでしょうか?
ガラス工芸が発展したそもそもの理由、それは春告魚(はるつげうお)とも呼ばれるニシンにあります。明治から大正時代にかけて、北海道の日本海側に位置する小樽ではニシン漁が全盛でした。
そこで、その漁に欠かせないガラス製の浮き玉が地元で大量に生産されたのです。しかしその後、日本のニシンの漁獲量は急激に減少し、さらにガラスにかわってプラスチック製の浮き玉が主流になっていきます。そのため小樽にあるガラス工房は、照明やガラス食器などの製造販売業へと業態を変えていきました。
そして小樽は、ガラス工芸で名を馳せる地となったのです。
ガラスに宿るフェアリー、現る!
さて、本題の展覧会に話を戻しましょう。
一風変わったこの展覧会には小樽市にある14のガラス工房が参加し、ワイングラスや盛り鉢、雪だるまや鳥などをかたどったオブジェなど、多種多様な56の作品が集まりました。
暗い会場にゆったりと配置した作品の一つひとつに白いLED懐中電灯の光をあてると、透過、屈折、反射といったガラス特有の性質によって、神秘的な表情が現れます。

LEDライトを色んな角度からかざせば、フェアリーのさまざまな表情を楽しむことができます!
光がもたらすその美しい現象を、私たちは「ガラスの精(フェアリー)」と名づけました。
ガラスに宿ったフェアリーたちの姿はじつにさまざまです。
壁や床に投影されるかわいらしい天使の羽根、太陽の光を浴びてきらめく海原、北の夜空に浮かぶオーロラ、きらびやかなクジャク、可憐な蝶・・・。ガラスの内部で光がハレーションを起こし、作品の内側に現れてくるフェアリーもいました。
光をあてた私自身がその幻想的な美しさに驚き、ガラス作家の方々からも作品の意外な一面に感嘆の声が上がりました。
今までガラス工芸が形態意匠に重きを置いて作られていると考えられていた来訪者も、その魅惑の表情にうっとりとしていたようです。中国や韓国、そしてアメリカから来られた観光客が作品を買いたいと申し出るという一幕もあったそうです。残念ながら展覧会では作品の販売をしていませんでしたので、きっと出展者のガラス工房に赴かれて作品を求められ、旅の記念にされたのでしょうね。
美しいものを目にしたときの感動は万国共通なのだと痛感いたしました。
自宅でガラスの妖精と出逢う方法
フェアリーは、あなたのすぐ側にいる!
こうして光とガラスの幸福な出会いをカタチにした「OTARUガラスの精を探そう展」は、盛況のうちに幕を閉じました。
しかし、このガラスの精、ガラス製品と小さな懐中電灯があれば、ご自宅でも気軽に楽しむことができるのです。このときに使う光源は白いLEDライトで、これはホームセンターなどで1000円程度で購入できます。材料はたったこれだけです。
そして、いつも使っているガラスのグラスに、冷たいお水を注ぎます。そこに小さな懐中電灯で光をあてると・・・ガラスと飲み物を透して、テーブルトップに可愛らしい光が映し出されるはずです。それがグラスに潜んでいたフェアリーなのです。
そのほかにも食器棚の奥にしまってある切子の徳利や、泡ガラスのサラダボウル、細かい模様の入ったガラスの花瓶などにも光をあててみてください。
白いテーブルトップや壁などに躍り出たガラスのフェアリーたちは、きっとあなたのお部屋に幸せを運んでくれることでしょう。
パークホームズ吉祥寺北町三丁目(分譲済) 中庭
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三井の住まいへ
おだやかな光のランプやロウソクをともしただけで、部屋の雰囲気がずっとくつろげるようになるのって、不思議ですよね。年齢を重ねて、若かったころよりもいいと思えることのひとつは、のんびりとした時間を楽しめるようになったことですね。