豊洲に誕生した美しい光の楽園

暮らしに海と光を取り入れた「アーバンドック パークシティ豊洲」

今回は、ここ数年の間に私が携わった仕事のなかで、ごく最近完成したプロジェクトをご紹介いたします。

それは、東京の新しいエリア、豊洲7街区にできた、三井不動産レジデンシャルとIHI(旧・石川島播磨重工業)が共同で手掛けた超高層マンション「アーバンドック パークシティ豊洲」です。
3年前からスタートしたこのプロジェクトは、光環境を整備する総合的な照明デザインプロジェクトでもあり、私も参加させていただきました。そして、今年の3月ついに竣工したのです。

このパークシティ豊洲のプロジェクトにおいて、私が主として担当したのはランドスケープ・ライティングデザイン、つまり建築物を街と調和させるために作られる外部スペースの照明デザインでした。またインテリアの照明デザインは、私の友人でもある金田篤士さん(ワークテクト)が担当し、珍しいライティングのコラボレーションが実現したのです。

そして、私が特に楽しみながらデザインを進めることができたのは、ランドスケープデザインを担ったデザインユニット、アースケイプ(団塚栄喜さん・熊谷玄さん)の2人と積み重ねた、アイデアあふれるデザインセッションでした。
その結果、本当に魅力的な光の景色ができあがりました。そんな私たちのデザインセッションの様子は、昨年の9月のTBSの『情熱大陸』に団塚さんが登場したときにも放映されたんですよ。

巨大プロジェクトを光で彩る

パークシティ豊洲は、 地上52階建てと32階建ての2棟の超高層タワーマンションで、2棟合わせて1476戸を有しています。 「仕事が終わったらすぐにでも帰りたくなる、あたたかな景色が広がる街」が、この大規模マンションに掲げられたコンセプトです。どんなに巨大な建物であっても、そこはあくまで人が暮らす住まいのある場所。人の身長の高さやその視界にどんな景色が映るのか・・・などを示す「ヒューマンスケール」にもこだわって作られています。

照明においても、光の色はあくまでもあたたかみを感じさせる電球色(これは駐車場や階段室などすべて)で統一、また照明器具自体はできるだけ目立たないように、地面に埋め込んだり植栽の陰に隠したり、背丈より低く設置したりという徹底的な工夫がなされているのです。その結果、ただ明るくするという照明を超え、住まいのあたたかな雰囲気を作ることができたのではと思っています。

二十四節気を照明で表現すると…

ところで、パークシティ豊洲のランドスケープ・ライトデザインですが、一押しは「二十四節気の庭」に施した照明デザインです。この庭は、広い敷地の中に作られた小さな庭で、二十四節気(※)がテーマになっているのですが、茶目っ気のあるデザインと遊び心のある照明の仕掛けを施してあります。

いくつか例を挙げると、「清明(せいめい=4月5日ごろ)の庭」では、ちょうど満開となった桜の花をライトアップし、その光景色が水面に映り込むように設計しています。さらに、その揺らめく水面から立ち上がる石の壁を水中照明でライトアップしていて、これらの照明演出すべてによって、万物が若返って百花が咲き競う季節を表現しているのです。

また、二十四節気のなかでもなじみの深い「秋分(しゅうぶん)の庭」には、大きな円形の石を置いて、その下から光を照らしました。点灯すれと、まるで地面から月が浮かび上がるようにも見えるもので、その石の上でお月見をすることもできるという仕掛けなのです。

「霜降(そうこう=10月23日ごろ)の庭」は、秋空のイメージです。“女心と秋の空”とは変わりやすい女性の気持ちを表現した言葉ですが、この庭ではそれを視覚化し、黄色から赤へと移ろう光のグラデーションを御影石に映し出しています。

このようにさまざまな照明のアイディアを散りばめた「二十四節気の庭」は、古くから自然と親しんできた日本人の心に響くスペースになっていると思います。

日本人特有の繊細な感覚で光を楽しんでみよう

二十四節季とは、太陽の運行をもとに作られた暦です。そのため、それぞれの名前の由来を知ると、どこか光の存在を感じることができるのです。以下に、二十四節季の名前とその由来を挙げてみましたので、ぜひみなさんも二十四節季それぞれの光をイメージしてみてください。日本人ならではの繊細な感覚で光と付き合える、ちょっとしたヒントになるかもしれません。

●二十四節気
立春(りっしゅん)・・・・・・ 2月4日 暦の上では春を迎える。
雨水(うすい)・・・・・・ 2月18〜19日 雪や氷が解けるころ。
啓蟄(けいちつ)・・・・・・ 3月5〜6日 冬眠していた虫が暖かさを感じて地上へと出てくるころ。
春分(しゅんぶん)・・・・・・ 3月20〜21日 昼と夜の長さが同じになり、その後は昼が長くなる。
清明(せいめい)・・・・・・ 4月4日〜5日 春の清浄な空気が満ちてくるころ。
穀雨(こくう)・・・・・・ 4月20〜21日 穀物の成長に必要な春の雨が降るころ。
立夏(りっか)・・・・・・ 5月5〜6日 初夏の汗ばむ気配を感じるころ。
小満(しょうまん)・・・・・・ 5月21日 陽気がよくなってくるころ。万物に精気が満ちてくる。
芒種(ぼうしゅ)・・・・・・ 6月5日〜6日 田植えがはじまるころ。
夏至(げし)・・・・・・ 6月21〜22日 昼がもっとも長く、夜がもっとも短くなる。
小暑(しょうしょ)・・・・・・ 7月7日〜8日 本格的な暑さがはじまるころ。
大暑(たいしょ)・・・・・・ 7月22日〜23日 暑さがもっとも厳しくなるころ。
立秋(りっしゅう)・・・・・・ 8月7〜8日 暦の上では秋を迎える。
処暑(しょしょ)・・・・・・ 8月23〜24日 残暑のなかに秋の気配を感じるころ。
白露(はくろ)・・・・・・ 9月7〜8日 空気が冷えはじめ、草に露が降りはじめるころ。
秋分(しゅうぶん)・・・・・・ 9月23〜24日 昼と夜の長さが同じになり、その後は夜が長くなる。
寒露(かんろ)・・・・・・ 10月7〜8日 野草に冷たい露が降りてくるころ。
霜降(そうこう)・・・・・・ 10月23〜24日 朝霧が降りはじめ、初冬にさしかかるころ。
立冬(りっとう)・・・・・・ 11月7〜8日 冬の気配が濃くなるころ。
小雪(しょうせつ)・・・・・・ 11月23〜24日 雪がちらつきはじめるころ。
大雪(たいせつ)・・・・・・ 12月7〜8日 本格的な冬を迎えるころ。
冬至(とうじ)・・・・・・ 12月21〜22日 昼がもっとも短く、夜がもっとも長くなる。
小寒(しょうかん)・・・・・・ 1月5〜6日 本格的な寒さが到来するころ。
大寒(だいかん)・・・・・・ 1月20〜21日 寒さがもっとも厳しくなるころ。

パークシティ豊洲(販売済)

その他のモデルルームの事例を見る> 三井の住まいへ

 間取りとは、“間”の取り方です。(創り手の目線から)
 パークシティ豊洲の400通りを超える多彩な間取り。担当者が語る、具体化されていった経緯と思い。
コメント
1. | 投稿者: じゅん (2008年06月12日)

近くにそんなスポットがあると、子どもの情操教育にもよさそうですね。
二十四節気というアイデアを思いついた経緯が気になります!

2. | 投稿者: Rin (2008年06月19日)

いい光とは何ですか?

3. | 投稿者: コヤ (2008年06月30日)

二十四節気に興味がありますね。その発想といっしょに光での工夫を考えられているところがすごいと思いました。

コメントに投稿すると、抽選でプレゼントが当たる!
この記事へコメントをする
メールアドレス(※半角英数字で入力してください。)
 ※サイト上には公開されません。
ニックネーム(※全角で10文字以内で入力してください。)
 ※サイト上に掲載されます。
次回のコメント投稿時にメールアドレスとニックネームを自動で表示しますか?
表示する
コメント
照明がもたらす美しい時間「光のソムリエ」投稿規約 (※必ずお読みください。)
下記の規約を承諾いただける場合のみ投稿いただけます。
TrackBack URL:http://blog.37sumai.com/cgi-bin/MT/mt-tb.cgi/1623
投稿プレゼント実施中!
みんなの住まい
三井の住まい 31sumai.com
Mitsuifudosan Residential story
楽しい暮らしの研究所 イエラボ
三井不動産レジデンシャル
三井の住まい総合検索