みなさま、こんにちは。住友淑恵です。
夏の暑さもだいぶ弱まりましたね。そして、秋の足音が近づいてくる9月になりました。9月というと秋雨前線が北上して、お天気が不安定になる季節でもありますよね。傘を持って出かけることも多くなるのではないでしょうか。
みなさまは、「傘かしげ」という言葉をご存知ですか。雨の日、傘をさして誰かとすれ違うときに、相手の反対側へ傘をかしげてしずくがかからないようにするという気遣いのことで、「江戸しぐさ」と呼ばれるもののひとつです。
「江戸しぐさ」とは、人口が過密する江戸の町でも人々が快適に暮らせるようにと、商人などが中心になってつくり上げた円滑なコミュニケーションのためのノウハウ。「傘かしげ」のほかには、混みあう道で人とぶつからないように肩を引く「肩引き」や、乗り合い舟で後から座る人のためにこぶしひとつ分腰を浮かせて移動する「こぶし腰浮かせ」などがあります。こうした「江戸しぐさ」は、いわば江戸時代のマナー。いつの時代も、人を想い、人を気遣うことで、私たちは心地よく暮らせるんですね。
雨が多くなるこの時期。傘をさしたり、持ち歩いたりするときには、是非この「江戸しぐさ」の精神を心に抱きながら過ごしてみてください。さりげなく周りの人を気遣えば、きっと自分自身もすがすがしい気持ちで雨の日を過ごすことができると思います。
では、具体的にどのようなことに気をつけるべきでしょうか。今回は、雨の日に見かける光景から傘の扱い方について考えてみましょう。