暮らしに装いを エレガントマナー
マナーコーディネーター 住友淑恵
1977年生まれ港区在住。有限会社セレブスタイル(マナー教室)を設立。現在サロンでのレッスンや企業研修、講演、トークショー、TV雑誌メディアへの出演も多数。 ◆このブログでは、毎日をもっと豊かにするための、簡単で楽しいマナーのノウハウをご紹介します。
お中元を贈りましょう〜品物を包む〜
2008年07月07日
お中元の包装
みなさま、こんにちは。住友淑恵です。

前回の記事でご紹介した通り、お中元は古くからある習慣。それだけに、継承されてきた決まりごとがいくつかあります。とくに「のし紙」については、その様式やかけ方など、いろいろと配慮が必要ですね。

のし紙はお中元だけでなく、特別な贈り物をするときにかけるものだということは、みなさまもご存知かと思います。これは飾りではなく、贈答用の包装体裁。簡単にいうと、ラッピングということでしょうか。

のし紙のもとは、贈る品物に奉書紙をかけて水引で結わいたもの。それが長い歴史の中で簡易化され、現在のようなの形になりました。簡易化されたといっても、特別な贈り物に施すものであることは変わりありません。贈る側の心を伝える大切なアイテムですので、「心から、この品物を贈ります」という気持ちを込め使たいいですね。
マナー語録
のし紙は、心を表すラッピング
のし紙のかけ方には、「外のし」と「内のし」があります。デパートなどで、「内のしと外のし、どちらになさいますか?」と、尋ねられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。品物を包装して、その上にのし紙をかけるのが「外のし」、品物に直接のし紙をかけてから包装するのが「内のし」です。

地方などによって、その使い分けが違う場合もありますが、丁寧さを一番表すのは外のしとなります。ただ、最近では配送が多いので、のし紙が届ける途中で汚れないように、内のしにすることが増えているようです。これは、相手が受け取ったときのことを考えた配慮ですね。

どちらのかけ方を選ぶかは、直接伺ってお渡しするときは外のし、配送するときは内のし、というように贈り方によって考えるのも、ひとつの方法ですね。
のし紙の“のし”とは?
みなさまは“のし”とは何かをご存知でしょうか。水引の結び目の右上に、飾りのようなものがついていますよね。あれが“のし”になります。

“のし”とは、正確には“のし鮑(あわび)”といい、のした(薄くのばした)鮑のこと。その昔、神様へこの“のし鮑”を献上したことから、慶事の際の贈答品にもつけるようになり、「縁をのばす」「命をのばす」という縁起物としても扱われるようになったようです。また、生ものが貴重だった時代、庶民の間では、のし鮑をつけることで贈る品物の格をあげる目的も持っていたようで、これが習慣となっていったのですね。それが時がたつにつれ、のし鮑を模した紙をつけるようになり、現在では水引と一緒に印刷されるものが一般的となっています。

ちなみに贈るものが魚介類や肉などの生ものの場合は、のしはつけません。もとは、貴重な生ものであるのし鮑を神様に献上する、というものですから、生ものにのしをつけることは二重の意味になってしまいます。また、神様に献上するもの、という意味では、お酒類にもつけないことになっています。

なお、直接伺ってお渡しする場合ものしはつけません。持参することは、儀礼的に一番正式とされ、のしをつけて品物の格を上げる必要がないからです。

こうした場合は、水引だけがついたものを使いましょう。

風呂敷を使いましょう
昔から使い続けられている、風呂敷。古めかしいもの、という印象をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思いますが、最近ではちょっとしたブームでもあるらしいですね。
私も何枚か持っていますが、今はデザインが豊富なので選ぶのも楽しいですよ。正式な場でも使える伝統的なデザインのもの、もう少しカジュアルなときに使える遊び心のあるもの、と何種類か持っていると使い分けられて便利です。

そんな風呂敷は、直接相手のところへお中元をお届けするときには、欠かせないアイテム。結婚式のマナーでご紹介した「ご祝儀について」でお話をした袱紗と同じで、「大切なものを無事に届ける」という気持ちの表れです。
お渡しするときには、風呂敷包みを解いて、先方が「お中元」の文字を正面から読めるように、品物の向きを改めてから手渡します。風呂敷ごと渡すのは、この風呂敷にお返しを包んでくださいと催促しているものとして捉えられるので、注意してくださいね。

また、風呂敷はいろいろな形のものを包むのが得意。四角いもの、丸いもの、何でもきれいに包んでくれます。もし、相手がワインのお好きな方なら、ちょっとモダンなデザインの風呂敷を使い、イラストのような「瓶包み」でお届けしたら、きっと喜んでいただけますよ。

さて次回は、お中元を受け取ったときについてのお話をしようと思います。どうぞお楽しみに!
みんすまスタッフが聞く!こんな時のマナーって?
Q:
疎遠なってしまった方にも、お中元を贈り続けたほうがいいのでしょうか?
A:
ご縁のあった方、全員に贈り続けるというのは、やはり難しいですね。そうした場合は、まずは、その年に贈るものをささやかなものに変え、次の年はお歳暮だけにし、その次の年はお歳暮もささやかなものにして・・・と、段階を経てやめていくという方法がおすすめです。疎遠になったとはいえ、急に届かなくなったら相手にとっても寂しいもの。そうした心づかいも大切です。
Comment
1. | 投稿者: おおけい
2008年07月10日

お酒類にのしをつけないこと初めて知りました。
直接伺って渡す場合もつけないんですね。
2箇所ほどこれから直接渡すところでした。
勉強になりました。

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