暮らしに装いを エレガントマナー
マナーコーディネーター 住友淑恵
1977年生まれ港区在住。有限会社セレブスタイル(マナー教室)を設立。現在サロンでのレッスンや企業研修、講演、トークショー、TV雑誌メディアへの出演も多数。 ◆このブログでは、毎日をもっと豊かにするための、簡単で楽しいマナーのノウハウをご紹介します。
暑中見舞いと残暑見舞い
2008年07月17日
夏のご挨拶状を送りましょう
みなさま、こんにちは。住友淑恵です。

7月も半ばを過ぎ、梅雨明けをした地域もありますね。そして、いよいよ夏がやってきます。日本には、「季節のご挨拶」という習慣がありますが、夏のご挨拶としては、前回までご紹介したお中元と、暑中見舞い・残暑見舞いの挨拶状があります。

最近、「挨拶状を送るのは年賀状くらい」という方が増えてきていると聞きますが、それはもったいないことだと思います。夏の挨拶状は気軽に送れて、しかも自分らしさをプラスしやすいアイテム。ご縁のある方との距離を、ぐっと縮めてくれるものだからです。

もともと、暑中見舞い・残暑見舞いのご挨拶状は、お中元を簡略化させたもの。略式の挨拶ということで、しきたりというようなものがあまりありませんが、やはり、送る時期や季節のご挨拶としての書き方など、いくつかの決まりごともあります。今回は、暑中見舞い・残暑見舞いの基本を中心に、相手を思うご挨拶状についてご紹介したいと思います。
マナー語録
相手を思う言葉、それが夏の贈り物
暑中見舞いと残暑見舞いの違いって?
季節の挨拶状に送る時期があることは、みなさまご存知かと思います。

暑中見舞いは、梅雨が明けた頃から立秋の前日まで。残暑見舞いは、立秋から8月の終わりまでです。2008年の暦でみると、暑中見舞いは、7月20日頃から8月6日。残暑見舞いは、8月7日から8月31日までということになりますね。

暑中見舞いと残暑見舞いは、どちらも“暑い最中に相手を気遣う”という気持ちを届けるものですが、送る時期に合わせ、それぞれメッセージのニュアンスが違います。暑中見舞いの時期は、暦でいう「大暑」の頃で最も暑いとされるので、「猛暑の中、お元気にしていらっしゃいますか?」という気持ちを表すもの。一方、残暑見舞いは、「立秋」を過ぎている頃なので、「秋になっても暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?」といった気持ちを表すものです。

そういう意味では、相手を思う気持ちを存分に表し、暑中見舞いと残暑見舞いの両方を出すということも、間違いではありません。ただ、もっと大切なのは、相手がそれをどう感じるかということ。慣習として、夏の挨拶状は暑中見舞いと残暑見舞いのどちらか一方を出すということになっています。相手が「あら?どうしたのかしら?」と思わないよう、どちらかの挨拶状に思いをこめることをおすすめします。また、「暑中見舞いが間に合わなかったから、残暑見舞いを出す」というような使い分けがされていますが、残暑見舞いはただの間に合わせとして送るのではなく、ちゃんとメッセージがあるものとして、気持ちを込めて送ってくださいね。

暑中見舞いと残暑見舞いの基本
夏の挨拶状には、相手を気遣う内容が書かれていれば、とくに守らなければならないルールなどはありません。親しい相手なら、冗談などを書いてもいいですし、カラフルなマーカーでイラストなどを描き、見て楽しいものにするのもOK。シールなどを貼るのもおすすめですよ。

また、「手紙を書くのは苦手」という方や、「きちんとした形式で書きたい」という方は、次の基本構成を参考にしてみてくださいね。

 1. 暑中、または残暑見舞いの挨拶
 2. 時候の挨拶
 3. 自分や家族の近況
 4. 相手を気遣う気持ち
 5. 日付け(季節の言葉)

時候の挨拶には、暑中見舞いなら「厳しい暑さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか」といった、夏真っ盛りといった雰囲気を出すものを入れます。他には、向暑、猛暑、大暑、炎暑、厳暑などの言葉を入れることが一般的です。また、残暑見舞いなら「立秋とは言え、暑さはまだ続き…」といった、秋の涼しさを待ち遠しく思うようなものを。言葉としては、晩夏、初秋、秋暑、残炎などを使います。

この構成で書く場合、気をつけたいのは日付けです。普通の手紙では、年号の後に○月○日と入れますが、夏の挨拶状には、季節を表す言葉を入れます。暑中見舞いの場合は、「平成二十年 盛夏」、残暑見舞いの場合は時期をみて、「平成二十年 晩夏」「平成二十年 立秋」「平成二十年 八月」となります。

夏の挨拶状で一番大切なのは、もちろん相手を気遣うことですが、自分や家族の近況を伝えることも同じくらい大切です。相手にこちらの様子を知っていただくことは、季節のご挨拶状のセカンドミッションなのです。とくに、遠方でなかなかお会いできない方には、こうした季節のご挨拶でこちらの近況も伝え、さらにご縁を深めていただきたいと思います。なお、近況を書く際には、ネガティブな内容にならないように気をつけてくださいね。いくら本当のことでも、「最近、調子が良くなくて」なんて書いてしまったら、相手を心配させるだけ。心地よいコミュニケーションのために、相手が受け取ってうれしいものになるよう、心がけたいですね。

また、暑中見舞い・残暑見舞いというと、官製はがきなどで送るというイメージが強いと思うのですが、おすすめなのは、挨拶状そのものを贈り物に見立てること。私は、涼しさを感じてもらえる絵や写真のポストカードを送ることがあるのですが、フォトフレームに入れて飾ってもらうこともできるので、なかなか好評ですよ。
もし、みなさまからも「これはおすすめ!」というアイデアがありましたら、是非、コメントに入れてくださいね。

次回は、基本的な手紙の書き方や、相手に気持ちを伝えるひと工夫などもご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
みんすまスタッフが聞く!こんな時のマナーって?
Q:
お中元を贈った相手に、暑中見舞い・残暑見舞いの挨拶状を送ってもいいものですか?
A:
はい、OKです。お中元は「お世話になったお礼に」という気持ちを、暑中見舞い・残暑見舞いのご挨拶状は「暑い最中、お元気ですか?」という気持ちを表すもの。夏のご挨拶としては重なってしまいますが、相手を思う気持ちは何度届けてもいけないことはありません。
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