暮らしに装いを エレガントマナー
マナーコーディネーター 住友淑恵
1977年生まれ港区在住。有限会社セレブスタイル(マナー教室)を設立。現在サロンでのレッスンや企業研修、講演、トークショー、TV雑誌メディアへの出演も多数。 ◆このブログでは、毎日をもっと豊かにするための、簡単で楽しいマナーのノウハウをご紹介します。
言葉で心を伝えましょう
2008年07月31日
心が綴る言葉
みなさま、こんにちは。住友淑恵です。

前回は、手紙を日常的に楽しんでいただきたいというお話をしました。それは、手紙が自分も相手もうれしい気持ちにさせてくれるコミュニケーションツールであるからということ、そして、手紙を書くということ自体が、“心をカタチで表す”というマナーの基本に通ずるものでもあるからです。

はがきや封書、工夫を凝らしたポストカードなど、手紙のカタチを考えることはもちろん大切。でも、外側ばかりに気を取られていてはいけません。もっと大切なのは、やはりその中身ですよね。手紙に書く言葉はまさに、“心をカタチで表す”ものです。

自分の心がペンを持つ手を通して文字になり、言葉を綴っていく。言葉は、自分の心を相手に運んでくれるものなのだと、私は思います。とくに手紙に書いた言葉は、相手の手元に残るものなので、一文字一文字、丁寧に心を込めて書いていただきたいと思います。
マナー語録
言葉は、心を乗せて運ぶ船
頭語と結語は、どう使う?
手紙を書くときの決まりごとで、「拝啓」や「前略」、「敬具」や「草々」といった言葉があることは、みなさまご存知かと思います。これは、頭語と結語という、手紙のはじまりと終わりを知らせる言葉。もっと簡単にいうと、頭語=「こんにちは」、結語=「さようなら」という、手紙での挨拶です。相手に敬意を払いながら、挨拶の気持ちを表すという言葉なんですね。

頭語と結語は、基本的にセットで使います。「礼にはじまり、礼に終わる」という感覚は、いかにも日本文化が生み出したものという感じですよね。また、頭語と結語にはいろいろな種類があるのですが、これは手紙の内容、また、相手との関係などによって、使い分けることができます。

この他に、「かしこ」という結語があります。文字の印象のとおり、これはとてもやわらかな表現で、女性が使うものとされています。私も、この女性らしい表現が好きで、お手紙を書く際にはよく使っています。

「かしこ」のときは、頭語はどれを使ってもOK。また、頭語なしでも使うことができます。でも、せっかく女性らしい表現なので、頭語もやわらかい言葉を使いたいですね。私のおすすめは、一般的な文章には「一筆申し上げます」、丁寧なときは「謹んで申し上げます」、前文省略のときは「前略ごめんくださいませ」など。ただ、この「かしこ」は、「かしこまり申し上げます」の略で、とても丁寧な表現です。はがきのような略式の手紙には使わないことになっていますので、注意してくださいね。

ポジティブワードを使おう!
日本には、昔から「言葉には力がある」という考え方があり、祝詞やお経といったものも、やはりこうした言葉の力が関係しているともいわれています。また、マナーの世界でも、“忌み言葉”に気をつけるなどの配慮も少なくありませんね。
最近、若い方たちの会話を耳にすると驚かされることがあります。テレビの影響もあるのか、人を傷つけるような言葉を使いながら、普通にやり取りをしている場面を見かけると、とても心が痛みます。目には見えないけれど、ネガティブな言葉は人の心に傷をつけるのです。
手紙の場合もそれは同じ。ネガティブな表現は、なるべく使わないように気をつけたいものです。そこで、私からおすすめしたいのは、ネガティブ表現をポジティブ表現に換えるテクニック。これは、書き言葉だけでなく、話し言葉でも同じなので、是非マスターしてくださいね。

テクニックというとちょっと難しそうですが、相手の立場になって考えればそうでもないんですよ。
例えば、「それでいいわ」といわれるより、「それがいいわ」といわれたほうが、相手も気持ちがいいですよね。また、「もう要りません」を「もう十分です」に換えたほうが、相手に自分の伝えたいことをやわらかく伝えることができます。手紙を書いたら、出す前に、「これを受け取ったら、自分ならどう感じるだろう」という気持ちで、見直してみましょう。

このテクニックは、普段から“変換のクセ”をつけることがポイント。自分磨きのひとつとして、日常的に使っている言葉から気をつけてみてください。話し言葉でマスターできれば、書き言葉もきっとバッチリですよ。

さて次回は、暑さも厳しくなってきた季節に向けて、夏の装いに関してのお話をしたいと思っています。どうぞお楽しみに!

みんすまスタッフが聞く!こんな時のマナーって?
Q:
友だちの良くない部分を指摘するとき、いつも言い方に困ります。相手が気持ちよく耳を傾けてくれる方法はありますか?
A:
相手のためと思っても、言い方ひとつで関係にヒビが…ということもありますね。そんなときは、ワンクッションの一言を。例えば、「あなたは、よく気が利く人だと思うわ。でも、あれはやりすぎだったかも」など、まずは相手を肯定する表現を入れると、耳を傾けやすくなると思いますよ。
Comment
1. | 投稿者: ひろ08
2008年08月06日

興味深く拝見させていただきました。
「言葉は、心を乗せて運ぶ船」、そのとおりだと思います。
最近はメールで済ませてしまうことが多くなっていたので、手紙の良さを再確認させて頂きました。
大切な方達に手紙を贈りたくなりました。

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