私は週日を東京のマンションで過ごします。広々とした群馬の家とはまったく対照的な狭い空間を伸びやかに使いたくて、2LDKの間取りをワンルームに改造しました。
広くなった空間は、ソファまわり、暖炉前、テーブルまわりなどにコーナー分けして雰囲気を変えています。こういった、広々とした空間の自由度とコーナーとしての落ちつき感を両立させるのに便利な間仕切りを探していたときに、この横格子の三つ折りフロアスクリーンに出会いました。
こういった間仕切りの原型は東洋の屏風かと思いますが、軽くて自由な場所に立てられるところが身上。フロアスクリーンはその洋間版のようなものですが、せっかく屏風の伝統のある日本で、もっと使われるといいのにと、つねづね思っております。とくに、近ごろとみに広くなったマンションのLDKのコーナーづくりにお勧めです。
海外ではよくご自宅に招かれますが、お訪ねするとまず、「さあ、我が家を見てください」というように、すべてのお部屋を案内してくれます。
みなさん、ご自分の家を愛し、誇りを持っている様子。それは家の大小や経済事情に関わりありません。
「家を見せる」という文化が根付いているのですね。それぞれの個性でしつらえられた室内を、大変好ましく拝見いたします。
長くニューヨークで暮らした私も、自宅はオープンにお見せいたします。ご案内すると、「寝室まで見せていただいて……」と感激する方がよくいらっしゃいます。聞けば、「寝室だけは開かずの間」になっているお宅が多いようですが、きちんとベッドメイクしてあれば、布団を押入にしまってある和室と同じことで、お客様にお見せすることに躊躇することはないと思います。
また、お客様に見せられるようにスッキリ片づいた寝室は、自分自身にも快適で、真の休息の場になるような気がいたします。