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2005年08月22日  お蔵改造ものがたり
200年前と現代の職人さんの技
今回は皆さまをお蔵の中にご案内しましょう。お蔵の中は2層(2階)に分かれていて、上下階とも畳を敷き詰めてあります。入り口を入って正面に据えてあるのが、ご覧いただいている「置き床」で、作り付け戸棚と同じくケヤキ材で、がっしりとした造りです。この置き床の扉には、ちょっとなまめかしい女人を描きました。重厚な大扉がもたらす緊張感をときほぐし、軽快な空気感をかもし出す女性像です。
ケヤキ材の作り付け収納と芭蕉布のふすま
入り口の正面で客人を迎える「置き床」
柱としっくい壁がリズムを刻む1階の左手には、中国家具を中心にピアノやフォーチュニー・ランプを配して、お酒と音楽を楽しむ空間にしました。いずれはここで室内楽のコンサートを催したいと考えています。お蔵の中ではどんな響きなのでしょうか。
お蔵の1階の「お酒と音楽を楽しむ空間」
お蔵の中の照明の主役は、絹地に唐草模様が描かれた「フォーチュニー・ランプ」です。イタリア・ベネチア生まれのフォーチュニー・ランプが、いかにも東洋的で、中国家具のキャビネットとピッタリな雰囲気であるのを不思議に思いませんか。夫の説明によれば、マルコ・ポーロの時代から東洋と積極的に交易を行ってきたベネチアには東洋の文物がたくさんもたらされ、ベネチアの手工芸に強い影響を与えています。このランプも、遠い中国文化へのオマージュをベネチアの職人さんがカタチにしたものなのでしょう。

職人さんといえば、お蔵の改造では、たくさんの腕のいい職人さんのお世話になりました。大工さんは「宮大工」といって、本来は神社やお寺を専門とする方。ほかに左官屋さん、塗装屋さん、畳屋さん……200年以上前のお蔵ですから、日本の伝統建築の技を受け継ぐ、腕の立つ職人さんでなければ修復もできません。職人のみなさんが口を揃えておっしゃるのは、使われた材の立派さと、造った職人さんの腕の確かさです。たしかに、壁が落ちたり、建具が開かないとといった大きな問題がなく、原型を復活できたのは、200年前の職人さんの精魂込めたお仕事のおかげだと思います。
この記事へのコメント一覧:

だいぶ秋めいてきました。台風のせいでしょうか。
お蔵の中には実に洒落た空間があるのですね。それは、驚きに満ちています。
入り口の博多人形?の可愛らしさ、鳥かごの上に鳥の置物…。
いつもながら愉快な配置に、びっくりしています。
単にインテリアの美しい物だけにとらわれず、必ず楽しい物も取り入れていただけるので、毎回目が離せません。
この楽しさは、日々の生活の中で参考になりますね。


Posted by しーずーの桃ちゃん at 2005年08月24日 20:30

たしかフォーチュニー・ランプはスペイン人のマリアノ・フォーチュニーという服飾デザイナーが考えたものだったと思うのですが。ヴェニスには彼のアトリエを美術館にしたフォーチュニー美術館があります。中国文化に影響された人のようで、フォーチュニー・ランプのようなモジュールを布で作り出して天井の装飾がなされていたりします。


Posted by まる at 2005年11月17日 05:53
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